「って、おい!これで終わりかよ!」
南のツッコミに千石はいたく嬉しそうに笑って。
「そうそう!そこが一番のツッコミどころ!!」
何度も頷いてみせる。
「どう?こういうゲームブックみたいなマルチエンディング卒業アルバム。」
「……面白いかもしれないけど、卒業アルバムには見えねぇな。」
正直な南の感想を聞いて、千石はにっこりと笑った。
「そうだよね!!そこが狙いなんだ!!」
もう何を言ってもムダだ。
南は理解した。
そしてふと思った。
まぁ、それはそれで……うちのテニス部らしくて良いかもしれないけどな。